小説2話 推敲

 

15 (12月中旬(12/16~12/17日ごろのイメージ)) 

その週のある日の夜のことである。 

 

(備考:ハルは天界だと妙に落ち着かないので、 

夜休むときは、地上のどこかの安ホテルの空き部屋へもぐりこんでいることが多い。) 

 

その晩、ハルは自らの手で杏を殺め、連れ去る夢を見る。 

目を覚ますとそこは安ホテル。「夢か……」とまだ空が暗い時間帯に目を覚ましたハルは、 

「たまにはあっち(上)で寝るか…」と呟いて、杏子の様子を確認しに、上へ戻るため、明けぬ空を飛んでいく。 

 

 

16 12月、1月、受験が近づいた。 

マシュは学校よりも予備校で過ごすことが多くなった。 

とうぜん、明海との接触も多くなる。 

自習室で、隣の席で問題をタイムトライアルで解く二人を杏子はみた。 

ハルは「きにするな」「たまたまだ」というだろう、と杏子は思ったし、たぶんその二人のならびに特に意味はないのだろう。現実問題、マシュは同じぐらい仲のいい男子の友達とつるんでいることも、一緒に勉強していることも、多かった。しかし、杏子は、「だからどうだというの」、と思った。ハルみたいに、理屈でわかっているからといって、冷静に割り切れない。 

 

 

17 1月 上旬 

 

その日の午前中、世界の狭間にて、ハルは、杏子が「上司」のいる和風建築から一人で出てきたのを見かけた。 

ハルは、「どうしたの?」と問いかけたが、杏子は、「相談。私の問題だから」と、そっけなく返して目も合わせずにハルの横を通り去った。 

 

(実際の会話: 

ハル「どうしたん?」 

杏子「相談」 

ハル「いきなり「上司」に?俺聞いてないんだけど…」 

杏子「うん」「私の問題だから」「ハル君関係ないと思って」 

ハル「……」 

杏子、ハルの横を歩いて過ぎ去ってゆく。 

 

 

その日の午後、ハルが杏子の仕事を監督指導する際、彼女はいつも通りに戻っていた。 

 

 

18 2月 受験シーズン 

 

明美とマシュは待ち合わせをして同じ電車に乗り込んで、 

それを遠くから杏子は見ている。 

そして、ハルは、遠くから水晶(デバイス)でそんな彼らを眺める杏子の様子を眺めていた。 

 

 

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